在宅コースの費用=「単位登録料」+「諸経費」
と一般的に言えるでしょう。
諸経費はざっくり5万円~10万円の幅に入るかと思います。
(ここで「諸経費」と名付けたのは、管理費とか、教育拡充費とか色々な名称がありますが、単位登録料を除いた総称とします)
「同じ条件で比較」するために、単位登録料だけに着目してみましょう。
単位登録料は8,000円~9,000円が多いようですが、ピンからキリまであります。
福智高校 4,500円
未来高校 6,000円
鹿島学園高校 7,000円
N高校スタンダード 7,200円
クラーク記念国際高校 8,000円
中央国際高校 9,000円
N高校プレミアム 12,000円
通信制高校を卒業するには3年間で74単位が基本です。
そこで、仮に「年25単位」という同じ条件で比較してみましょう。
すると、年25単位での登録料はこうなります。
福智高校 112,500円 ~ N高校プレミアム 300,000円
これだけを見ると
「11万 vs 30万、大差がある!」
と感じるかもしれません。
確かに上記の「定価ベース」(就学支援金制度が無し)であれば、大きな差になりますね。
しかし、就学支援金の制度があるため、家庭の費用負担は「年収によって異なる」ことになります。
—
文部科学省の以下のサイトをご参照ください。
高等学校等就学支援金制度に関するQ&A
—
就学支援金の金額は、年収によって異なります。(※)
①年収0円~約590万円▶家庭負担は実質0円
②年収約590万~910万円▶定価より「約12万円」負担減
③年収約910万円以上▶定価通り
詳細を以下に記します。具体例は5校に絞ってみました。
①年収0円~約590万円
1単位あたり120,300円が国から支給されます。
従って1単位4,500円の福智高校でも12,000円のN高校プレミアムでも、家庭負担は実質0円。
—
1単位 4,500円 福智高校 0円
1単位 7,000円 鹿島学園高校 0円
1単位 8,000円 クラーク記念国際高校 0円
1単位 9,000円 中央国際高校 0円
1単位 12,000円 N高校プレミアム 0円
【結論】
年収が約590万円未満
===>単位登録料は「どの高校でも0円」
②年収約590万~910万円
1単位あたり4,812円が国から支給されます。
(25単位ならば120,300円(25単位 x 4,812円)の支給額です)
クラーク記念国際高等学校ならば1単位の家庭負担額が
8,000円 – 4,812円 = 3,188円
年間ならば 79,700円(25単位 x 3,188円) これが家庭負担額です。
—
この計算で、家庭負担額は以下のようになります。
1単位 4,500円 福智高校 0円
1単位 7,000円 鹿島学園高校 54,700円
1単位 8,000円 クラーク記念国際高校 79,700円
1単位 9,000円 中央国際高校 104,700円
1単位 12,000円 N高校プレミアム 179,700円
【結論】
年収約590万~910万円
===>単位登録料は「0円~18万円」
③年収約910万円以上
就学支援金は出ないので、定価での支払い。
—
1単位 4,500円 福智高校 112,500円
1単位 7,000円 鹿島学園高校 175,000円
1単位 8,000円 クラーク記念国際高校 200,000円
1単位 9,000円 中央国際高校 225,000円
1単位 12,000円 N高校プレミアム 300,000円
【結論】
年収約910万円以上
===>単位登録料は「約11万円~30万円」
—
単位登録料について、最後にもう一度まとめます。
参考になりましたら幸いです。
—
・年収590万円未満 →「どの高校でも0円」
・年収590万~910万→「0円~18万円」
・年収910万以上 →「11万円~30万円」
(※)
年収はあくまでも目安です。
正確には、文科省のサイトでの質問5への回答にあるように;
「課税標準額(課税所得額)×6% - 市町村民税の調整控除の額」で所得要件を算出
しかし、それでは分かりにくいので「参考の目安」として示されている数字です。
(追記1)
就学支援金は、高校から家庭への単位登録料の請求において
・最初から就学支援金を差し引いて請求
・定価で請求し、後で就学支援金を返還
このどちらかの方式で、返還方式も年2回とか年4回とか高校によって異なります。
詳しくは各高校にお問い合わせください。
(追記2)
単位登録料は「授業料」とか「履修費」とか称されることもあります。
しかし、これらの表現は通学コースの授業料と混同しやすいため、単位登録料としました。